何のメールマガジンだったのかは失念してしまいましたが、これを見かけた時にすぐに「参加申請」を押しました。そのくらい、「あ、こういうのが欲しかった!」と思ったからです。
他の会社でも検討されたうえで、是非とも加入してもらいたいと思っています。加入企業が多ければ多いほど便利になっていくからです。
NDAは必須
新規のお客様と仕事をする際に、多くの場合は秘密保持契約書(NDA:Non-Disclosure Agreement)を締結します。本契約の中に「秘密保持契約条項」として含まれているケースもありますが、最初にNDAを締結してから商談に入ることもあるので、別契約として締結することの方が多いかもしれません。
締結業務が煩雑
ビジネスを実施する上で必要なことなので、弊社でも「ひな型」は用意しています。ただ、それを締結するためには以下のプロセスがあります。
①どちらかがNDAのひな型を用意する
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②相手企業の法務担当が内容を確認する。条文について修正案を検討する
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③修正案を確認する。(場合によっては②と③は何度か往復する)
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④NDAを締結するために電子契約ツールか紙の契約書かを決定する
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⑤電子契約であれば、どちらかがファイルをアップロードして申請し、相手側企業が承認すれば終了。紙の契約書の場合は、どちらかが印刷→2部製本→捺印→郵送する。相手側企業側も捺印→1部を保管して1部を返送することで終了。
捺印は、企業によっては「社印捺印申請」を別途行う必要もあり、郵送によるタイムラグも発生するので時間ばかりかかる。電子契約は比較的簡単ですが、これも「どのツールを使うのか」といった調整が発生することも考えられます。(とはいえ電子契約は、契約締結のための工数削減に役立っていることは間違いないです)
内容はほとんど同じ
しかも、NDAに記載されている内容というのは、ある程度提供するサービスが決まっている弊社の場合、ほとんど同じなのです。そうなると、毎回毎回締結するのは煩雑。でも、これはビジネスを実施する上では必須であるという・・・。
これって、まとめられないのか?何とかならないのか?
という想いは持ちつつも、それに対してどうすればよいのかという、具体的な解決策は思い浮かばないまま月日が経過したある日見つけたのが・・・。(この記事の冒頭にもどる)
OneNDAとは何か?
これは、OneDNAのFAQに端的に記載されているので転載します。
「OneNDA」プロジェクトとは、秘密保持契約書の統一規格化により秘密保持に関する取り決めを統一していこうとするコンソーシアム型のプロジェクトです。秘密保持に関する取り決めが重要であることを前提として、取引当事者双方がルールを認識しつつ、より迅速に取引を開始できる状態をつくることを目的としています。具体的な「OneNDA」プロジェクトの内容としては、「OneNDA」コンソーシアムに参加する企業または個人同士の個別取引においては、統一規格である「OneNDA」秘密保持ポリシーが適用されます。これにより、個別に契約書を締結する際に行っていたレビューを行う必要なく、取引相手方が「OneNDA」コンソーシアムに参加していることおよび当事者双方が「OneNDA」秘密保持ポリシーを使用することを了承していることを確認することさえすれば、取引を開始することができます。
申請も使用方法も簡単
コンソーシアムへの参加申請をすると、電子契約のための手続きの案内メールが送付されてくるので、そこに記載されている内容に従って対応するだけ。トータルで10分もかからなかったと思います。
今後は、新たな取引先でNDAを締結する必要がある際に、参加企業一覧(運営事務局からリンクが送付され常時アップデートされている)にて取引先が参加企業か否かを確認します。もし、一覧の中に入っていたらそれで終了。取引先が参加企業であれば、OneNDAの統一ルールが適用されるため、個別にNDAを結ぶ必要がなくなるからです。
取引先がOneNDAに加入していなかったとしても、取引先に「OneNDA」秘密保持ポリシーを示して(PDFダウンロード可能)、これを使用してNDAを締結することができます。あるいは、これを機にOneDNAコンソーシアムに加入してもらうことも可能かもしれません。
弊社が加入したのは10日くらい前のことですが、すでに30社近く加入企業(個人も可能です)が増えていました。OneNDAコンソーシアムに加入している取引先が出てくることを楽しみにしています。