午後に2つのセッションに参加するため、4日間開催されていた「HRカンファレンス2018春」の最終日に行きました。過去に参加しようと思ったものの、スケジュールがあわなくなってキャンセルしたこともあり、実に5年ぶりでした。
3つの改善してほしいこと
今回、「HRカンファレンス2018春」に参加して、短い時間でいろいろと感じるところはあったのですが、最終的にはこの3つに集約されると思います。
会場の広さに対して人が多すぎる
まず、あげられるのが会場の広さに対して人が多すぎることです。それだけ、関心の高い内容を提供しているのだから、もっと広い会場を用意するか、参加可能人数を適性な人数に制限すべきでしょう。
人が多すぎるのと、休憩スペースを通らないと大会場に行けないので、落ち着いて休めるような雰囲気は全くなかったです。それほど広くもない休憩スペースの中に、さらに書籍を販売するスペースがあるため、そこで立ち止まる人もいます。実態として休憩スペースにはなりにくくなっていました。
会場そのものに椅子をつめすぎているので、なんか息苦しい。カンファレンスは、何かと紙資料・冊子を配布するので、どの人もそれほど身軽ではないけど、一人当たりの所有スペースはかなり少ない(笑)。LCCの座席のようなイメージでしょうか(笑)。
ものすごい人数!広さに対して人数つめすぎだし、休むスペースもほとんどなく狭い。LCCの座席みたいな感じ(笑)。
そのせいか、「カンファレンスを楽しむ」って雰囲気が微塵もない。
アメリカのバカデカいカンファレンス会議施設って、日本には無いのかな。#HRカンファレンス pic.twitter.com/MTwrL9BtPB— Nagami_Aldoni Inc. (@nagami_aldoni) May 18, 2018
館内放送がしつこい
「もうすぐ開演するので席についてください」「セッションの中で隣の方と話す時間があるので、今のうちに隣の方と名刺交換などしてお話してください」「混んでいるので席はつめてすわってください」といったことを連呼されるので、会場内が必要以上にうるさかったです。
参加者は大人だし、双方のタイミングで話しかけることもあるでしょう。放送で「名刺交換してください」と言われてそれに従って隣の人に話しかけるって、何か薄気味悪いと思ったのは私だけでしょうか(笑)?
抱き合わせ商法
セッションを申し込む際、個別では申し込むができず、「あるセッションを申し込むためには、その前の時間帯に行われる3つくらいのセッションの一つを申し込む」必要があります。それに何の意味や意図があるのでしょうか?
これって、ファミコンソフトの「抱き合わせ商法」と全く同じですよね(笑)・・・。
参加したいセッションだけ受けられるようにすることによって、何の支障があるのでしょうか?システム上、どうしても何かに申し込む必要があるならば、とりあえず何かに申し込んでおいて、実際には参加しない人が増えると推察します。
2つの提言したいこと
東京では無料で参加できるセミナーが多く開催されているのは、ありがたいことです。ただ、無料だから内容の質が低くてよいわけではなく、また、本来のキャパシティー以上に人をつめこんでよいわけでもないと思います。それならば、そもそもの「無料」「東京で開催」という前提を取っ払ってしまったほうがよいのではないでしょうか?
有料にする
無料で参加できるせいか申込者数がかなり多く、キャンセル数も読めず、結果的に参加する人が想定以上にいたために、会場が窮屈になっていると思います。無料なので、行けなくなったとしてもキャンセルすらしない人もいるでしょう。
また、セッションの内容が「最終的には自社製品の営業につなげる」ことに主眼がおかれているものが多かったり、「内容そのものが薄い」ことが多いです。
きちんとお金をとってそれにみあったセッション内容を提供し、スピーカーにも相当の謝礼を払うことで、そこでしか聴けない内容のセッションを話してもらうようにすればよいと思います。そのためには、参加者側がある一定の費用を負担するのは当然でしょう。
大型コンベンションセンターで開催
確かに東京で開催されると、参加しやすいです。午前はセッションに参加して、午後からオフィスで仕事をするといったことも可能です。その反面、突発的な事情や、何となく気が乗らないことによる「ドタキャン」も発生しやすい状況です。しかも、無料のためキャンセル料が発生しないから、なおさら「ドタキャン」に対する壁は低いでしょう。
どうせなら、東京ではなく地方にある大型のコンベンションセンターで数日にわたって開催してはどうでしょうか?それならば、多くの方にとって出張となるので「ドタキャン」の割合も減るだろうし、多くの人が来ることによって周辺ホテルや飲食店、さらには地域経済にもポジティブな影響を及ぼすでしょう。
魅力的なコンテンツであれば、そのために時間をかけて参加しようと思うはずです。
楽しいから参加する
私がATDなどアメリカのカンファレンスミーティングに参加する理由は、「トレンドがキャッチアップできる」ということもありますが、「その場の雰囲気が楽しいから」というのも大きいです。正直、母国語ではない英語でコミュニケーションをとったり、情報を仕入れるのは大変です。でも、それを上回る「楽しさ」があります。
それは、会場のファシリティー、セッションの内容、来ている人たちのマインド、イベントとしての細かな仕掛けなど、様々なもので構成された「楽しさ」です。
そういった「楽しさ」が今回のカンファレンスには全くなかったと思い、無料であることよりも、「質」にフォーカスをおいたカンファレンスがそろそろ人事関係でも登場してほしいと実感しました。