HR Summit 2017に出席しました。人事制度も採用戦略もニーズに基づいて検討・導入・改善し続ける

セミナー・研修受講
この記事を書いた人
Nagami@Aldoni Inc.

事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして独立。人事領域全般のコンサルティングを主な事業としているアルドーニ株式会社の代表。

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本日、「HR Summit 2017」に参加しました。昨日(9/19)から明後日(9/22)まで開催しているので、まだ期間中ですが、私自身が参加できるのは本日のみ。昼をはさんで2つのセッションを聴講して感じたことを記載します。

セッションタイトル以上の内容はとても参考になった

「新時代のための人事・労務の考え方とシステム活用方法」というタイトルで、Chatwork社とDonuts社からそれぞれ登壇されていました。「今後バックオフィスでどうシステムを活用していくべきか、働き方改革に代表される時代の動きにテクノロジーによってどう対応していけるか」、HR Techサービスを社内でどう使いこなしているのかがテーマでした。

実際のセッションは、使用されている業務システムのこと以外にも、人事部門の体制、福利厚生なども含む人事制度の中で両社それぞれにおいて特徴的な制度について話されていた、という感じでした。

HR Techサービスは業務効率化に貢献

Chatwork社は、日常業務の中でもChatworkを使っているようです。業務ごとにコミュニケーションをわけることで、情報が混ざらず集中することが可能となり=業務効率を図っているとのこと。

一方、Donuts社は自分たちが不便だと思ったものをシステム化したのがジョブカンだったこともあり、これをかなり使い倒しているそうです。また、「ナレッジ検索ツール」など製品化されていないツールを自社で開発し、業務効率に役立てているようです。←これも、この際だから製品化しても売れるかと思いました(笑)・・・

採用責任を部門に

さらに、採用責任は人事ではなく、部門マネジャーが責任をもっているようです。採用予定部門での体験入社を面接の途中段階で行うことで、候補者と会社とのフィット度合いを図っているとのことです。採用コストは高くなるかもしれないが、入社以降のマネジメントコストを減らすことにつながっているらしく、こういった考え方もあるのだと認識しました。

特徴的な人事制度

Chatwork社の人事制度は、ボトムアップで諸制度が出来上がっており、それによって結果的に仕事への還元(=モチベーションアップ)につながっているようです。例えば以下のようなものをご紹介されていました。

  • ゴーグローバル制度:有給をとって海外に行くと手当(?)がもらえる
  • ヘルシー部活制度:健康につながる運動系の部活に対して会社補助金を支給
  • 最新デバイス購入支援制度:年間14万円までの補助金支給

上記以外の制度も、Chatwork社のサイトに紹介されておりました。また、Donuts社の人事制度としてセッションで紹介していたものは以下のものでした。

  • ピアボーナス:業務範囲をこえて協力してくれた同僚を半期に1回評価している
  • 社内グループランチ:全社から4-5名のグループをランダムに選んでランチを一緒にとる。その費用を支給する。

当然、これ以外の人事制度があります。こういうの、参考になる!自分のところでもさっそく検討してみよう!と思うのはよいのですが、「他社でやったから入れてみた、というのは定着しにくく、自社にとって何をやればよいのかを考える必要ある」とおっしゃっていました。

新卒採用活動とは世界を変える活動

「売り手市場だからこそ成功する逆転の人材採用戦略」というタイトルの、新卒採用支援サービスを主軸においている株式会社Legaseedのセッションに参加しました。今後、新卒採用に関連した仕事もあるかもしれないと思いつつも、自分自身が新卒採用に関与した経験が多くはないこともあったので、考え方をインプットしようと思って参加しました。

徹底的に学生視点に立って、採用した後の育成・定着まで考えた採用から入社を設計することをご説明していただきました。ご自身の経験からビジネスを立ち上げて、それに対する成功事例もいくつもあるので、かなり説得力がありました。

商品を売るときには様々なマーケティングを行うのに、多くの会社で、中身がブラックボックスになっている業務が「新卒採用」だとおっしゃっていました。やはり、採用にマーケティング戦略は必要なんだということを再認識しました。

採用は企業のファンをつくり、宣伝をすることが必要。マーケティングの手法とかぶるはず
先週の金曜日に、HR Expoという東京ビッグサイトで開催されていたイベントに参加しました。そこで、偶然通りかかったGoogleのブースで「30分でわかるGoogleと考える人材採用戦略」というオープ.....

新卒採用ではインターンシップを行うのが、定着しつつありますが、学生は「半日や1日の短期インターンシップ」よりも「自分の力がためせる長期(2週間~数か月)のインターンシップ」に興味があるようです。会社説明会の延長線の企画はダメで、こんな仕事をしたい、こんな働き方をしたいという体験型コンテンツで魅力を訴求していくことが大切だそうです。「体験を売る」って、いろんなところで言われていますよね?まさに、それが新卒採用プロセスにも欠かせないものとなっているということをふまえて、今後の採用戦略を検討する時が既に来ているようです。

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