事例:煩雑な人事業務を体系化し、月次処理を1日短縮

サービス内容
この記事を書いた人
Nagami@Aldoni Inc.

事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして独立。人事領域全般のコンサルティングを主な事業としているアルドーニ株式会社の代表。

ブックマーク・フォローしませんか?

近年、企業の労務業務においては、効率化や正確性の向上が求められています。特に人事給与システムの切り替えに伴い、業務フローの見直しや社内規定の改定が急務となる中、ある情報システム会社(社員数500名程度)が弊社の人事プロジェクト支援にて労務業務改善に取り組みました。本記事では、その具体的な取り組みと成果について紹介します。

背景・課題

グループの複数の会社の情報システム部門が統合されて設立した会社のため、統合当時から変わらず煩雑な業務運用を続けていました。そのため、労務業務の棚卸し、体系化、業務フロー改善(システム活用含む)を行いたいが、どのように行えばよいのかがわからない状況でした。また、現行の業務フローが適切かどうか不明であり、手作業の発生や属人化が問題視されていました。さらに、人事システム刷新に伴って、長く給与・社会保険業務にたずさわっていた担当者が人事システム導入に注力する必要があり、通常業務を別の方に引き継ぐ必要がありました。

人事プロジェクト支援内容

月2回(1回2時間程度。人事プロジェクトとしての支援期間は半年)の打ち合わせを通じて、以下の支援を提供しました。

  • 人事業務フローの確認およびアドバイス
  • 人事業務マニュアルの作成支援
  • 人事業務体系の作成支援
  • 人事システム変更に伴う留意点の提言

人事業務フローの確認およびアドバイス

業務プロセス(サンプル)

現行の人事業務フローを把握した上で、他社事例もふまえた業務改革事項に関するアドバイスを行いました。個々の業務について確認し、例えば、入社前に人事システムに社員情報を登録するフローが漏れていたことが明らかになり、これを追加することで業務の正確性が向上しました。また、複数チェックのフローを作成することを提案し、業務フローの見直しを行うことで、作業の正確性と効率性の向上を可能とさせました。

人事業務マニュアルの作成支援

業務マニュアルの作成において具体的なサンプルを提示した上で、業務の流れを明確にするためのマニュアルを作成してもらいました。その記載内容をレビューおよびフィードバックしてマニュアルの最終化を支援しました。

人事業務体系の作成支援

人事業務体系(サンプル)

業務フローの一覧を作成し、概要を業務フローを記載した後にまとめて追記することを提案し、実際に体系化したものを確認し、最終化を支援しました。これによって、人事業務の全体像が把握しやすくなりました。

人事システム変更に伴う留意点の提言

改善後の業務フローに対して移行先の人事システムの機能が対応しているか確認すること、および、どのような点を確認すべきかといった点まで言及しました。

支援結果

プロジェクトキックオフから6ヵ月の伴走型支援の結果、給与労務業務に関する体系的な業務フローおよび業務マニュアルを完成させることができました。また、チェック ポイント と 承認フロ ーの見直しを行ったことによって、月次処理が1日短縮されたとのことです。

また、業務マニュアルの整備により、新入社員の教育がスムーズに行えるようになり、業務の属人化が解消されつつあります。

改善案の実施による効果検証を継続し、定期的な見直しを行うことで、さらなる業務の効率化を図るとおっしゃっていました。また、業務フローの管理や業務マニュアルの更新を3ヶ月単位で行うことを提案しました。

タイトルとURLをコピーしました