法人決算・法人税/消費税確定申告・クレジットカード納付を自力で完了したい時に読む記事

法人化
この記事を書いた人
Nagami@Aldoni Inc.

事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして独立。人事領域全般のコンサルティングを主な事業としているアルドーニ株式会社の代表。

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1月末が決算の弊社は、3月末までに、決算および確定申告を行う必要があります。決算処理およびそれに伴う法人税・地方税の確定申告は、今回で3回目なので多少新たなことが出てきたとしても、対応できるようになりました。

第3期は消費税の納付が新たに出てきたので、その対応方法と、消費税と法人税の前後関係など気が付いた点をあげたいと思います。これは、来年以降のマニュアルのような位置づけになるだろう(笑)・・・。

ツールは「消費税の達人」一択

法人税に関しては、毎年この時期になるとお世話になっている「全力法人税」を使うことにしました。これは、「法人税」と謳っているので「消費税」はスコープ外。では、どうやって消費税納付のための確定申告を行うのか・・・。

【2021年9月10日追記】「全力法人税」を提供している会社から、クラウド税務ソフト「全力消費税」が2021年6月にリリースされたので、スコープインとなりました。

会計ソフトはマネーフォワードクラウド会計を使用しています。これには消費税集計の機能はあるものの、申告書作成機能は無いことはすぐにわかりました。その一方、「達人シリーズ」というシステムの取込ファイルが出力可能であり、達人シリーズの一つである「消費税の達人」に連携できるデータダウンロードができるようです。

他にどういった方法があるのかを調べたものの、これと張り合える対案が出てこなかったので、今回は「消費税の達人」を使うことにしました。

体験版から製品版に変更

「消費税の達人」は無料で3ヶ月試すことができます。(体験版の場合、申告書の出力ができない。)マネーフォワードクラウド会計からのデータを取り込むだけで申告書が作成できるのか、といった使い勝手がわからないので、まずは体験版を申し込みました。
体験版をPCに「消費税の達人」をインストールして、会社名など基本的な内容を登録したあと、マネーフォワードクラウド会計からダウンロードした仕訳データを消費税の達人にアップロードしました。
アップロードは即終了
「申告書作成」ボタン押下
申告書がドーン!
むしろPCに「消費税の達人」をインストールする時間の方が長かったかも。出来上がった申告書を画面上で拝見する限り、自力で申告書に記載するにはかなり煩雑な内容だったので、これを使うことを決定=製品版購入の申し込みをしました。
その後、新たなプロダクトコードが送られてきたので、それを書き換えるだけで製品版に。これで申告書の印刷も可能となりました。

消費税が先か法人税が先か

前年度の仕訳データをダウンロードして、消費税の確定申告には「消費税の達人」、法人税(国税・地方税)の確定申告には「全力法人税」を使うことになり、ツール選定は無事終了。ただ、消費税と法人税はどちらを先に確定すべきなのか、平たく言えば「消費税の達人」と「全力法人税」の順番がわからない・・・。

そういうちょっとしたことを聞くのに使ったのが、税理士ドットコム

既にアカウントは持っていたので、質問としてアップしたところ、昼食を食べている間に回答をいただきました。ありがとうございます。

消費税→法人税の順番です。というのも、法人税を算出するのに、「仮受消費税-仮払消費税と納付税額の差額」を、雑収入(益金)あるいは雑損失(損金)に計上してから法人税額を計算する必要があるからだそうです。

順番がわかれば実行するだけ

ツールも順番も判明したので、あとは実行するだけです。前年度の仕訳が全て完了した2月中旬に一気に処理しました。

消費税の確定申告書作成

やり方は、マネーフォワードクラウド会計のメニューからデータをダウンロードし、そのデータを消費税の達人にインポートするだけです。今回は体験版を使用した際、既に実施していたので、できあがった申告書(正・控)をPDFファイルとして出力して完了しました。

消費税の仕訳

消費税納付税額を「消費税の達人」が算出してくれたことによって、「仮受消費税-仮払消費税と納付税額の差額」は単純な引き算で算出できます。これらの値を使って、消費税の仕訳を行うことで、いよいよ法人税に移ります。

消費税の仕訳に関しては、こちらを参考にしました

中間申告納税の経理処理

全力法人税では、税金を仮払い処理している経理方法には対応していないとのことなので、年度末で費用振替え処理を行いました。

法人税の確定申告書作成

この時点で改めて、前年度の仕訳データをマネーフォワードクラウド会計からダウンロードします。(消費税の時とデータ形式が異なっている、消費税の仕訳および中間申告納税の仕訳が追加されているため)

その後の作業は3度目だから簡単・・・と思ったら、全力法人税の取込結果と取込元データに違いがあることが発生。これは、「全力法人税の基本情報登録にて「消費税経理方式」を”税抜”にすべきところを、”税込”にしていた」という凡ミスが原因でした。

原因判明後は、拍子抜けするくらいあっけなく申告書作成は終了しました。やはり便利だ、全力法人税。

提出準備

2月下旬に都税事務所から地方税に関する書類が送付されてきたので、こちらの提出・納付はできます。しかし、昨年のようなことがあるとやっかいなので、国税の書類が届いてからまとめて対応することにしました。

国税に関しては用意する書類が多いので、毎回↓を確認しています。

提出書類の全て(控えも含む)を印刷して、いつでも提出できる状況にしていたら、3月に入ったタイミングで税務署から納付書類一式が送られてきました。(今回は同じ轍はふまなかったので、よかったよかった)

初めての直接提出

毎回クレジッドカード納付を行っており、納付書に記載されている「納付番号」が必要なため、都税事務所に行って直接提出している一方、税務署(国税)に関しては郵送で提出していました。

しかし、今年に入ってから都税事務所と税務署が同一ビルに移転したので、今回は両方とも直接提出しました。都税事務所→税務署の順番で書類を提出したのですが、両方合わせて15分滞在していたかどうか・・・。

その後、国税・地方税ともにクレジッドカードによる納付処理を行いました。クレジットカードによる納付はこちら↓のサイトになります。手順に従って進めばよいので簡単です。これで、決算処理は完了しました。

次回は電子申請?

大企業では、確定申告の電子申請が義務化されています。弊社の場合は、その点については任意ですが、現時点ではあまりメリットが無いと認識しています。

「書類印刷」と「電子申請のための準備・実施時間」が、同じくらいだと仮定すると、強いて言えば、今回は直接役所に行った「提出処理時間」が無いくらいの違いかなと思うからです。むしろ、電子申請のための準備や手続きに時間がかかりそう・・・。

「混雑の中で(税務署などで)長蛇の列に並んだりする必要がなくなる」のが、電子申請のメリットらしいです。しかし、いつ行っても都税事務所は空いており、並んだことは一度もないし、税務署も他社の決算時期からずれているためか、長蛇の列なぞ見たことないです。郵送提出でも支障ないし・・・。

「紙の印刷が削減される」というメリットもあるようですが、印刷する前にWeb上で確認してから印刷しているから、これも弊社ではメリットと言えるほどのものではないです。

「消費税の達人」「全力法人税」ともに電子申請に対応しています

電子申請の方法が、この1年で簡素化されることに期待しつつ、改めて検討することにします。

【2021年5月14日追記】「全力法人税」が消費税機能を追加するとのこと。今期の決算はこれを使うことを念頭におこう。

【2021年3月12日追記】別表10(7)の提出を失念していたことに気づき、それに伴って「適用額明細書」についても修正が発生するので、該当2帳票を別途提出しました。控えも返送されてきたので、今度こそ無事に終了。

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