先日(5月16日)、レバレシーズ株式会社主催の「フリーランス必見!税金・保険など法人成りのお金事情、まとめて教えます!」セミナーに参加しました。現在、個人事業主として事業を行っております。今後のことを考えて、個人事業主から法人化するいわゆる「法人成り」のメリット・デメリットや、そのタイミングを考える際の参考にしたかったので、参加しました。
セミナーを受講した所感を述べたいと思います。
法人成りを検討しようかと
結論から申し上げると、今回のセミナーに参加して「法人成りは積極的に検討しよう」と実感しました。まず、法人成りのメリットとしては以下があげられます。
- 法人成りのメリット
- 税制上有利になる
- 賠償の範囲が限定できる
- 対外的な信用が増す
上記が一般的に言われていることで、実際その通りだと思います。
しかし、これらだけにとどまるわけではないようです。「法人成りは税制上の有利性が個人事業主よりも大きいだけではなく、社会保険におけるメリットもあわせて検討してほしい」とセミナーの講師の方はおっしゃっておりました。「自宅を社宅扱いにできる」「決算期を自由に設定できる」など、税・社会保険以外の給与関連のメリットもあるようです。
さらに、セミナー後に改めて調べてみると、「(ケースにもよるが)助成金の申請ができる」「事業継続/事業売却ができる」といった節税以外のメリットもあるようです。こちらのページ(法人化(法人成り) メリットデメリット)にはこういったメリットの詳細だけではなく、デメリットについても触れております。デメリットについては、セミナーの中でも扱っており、その内容と同じでした。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の認知度は低かった
セミナーに参加して最も驚いたのが、参加者の中でiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入している人が私しかいなかったことです。だいたい20名強の参加人数だったと思います。講師の方も若干驚いていました(笑)。
私はもともと会社員の時から、確定拠出年金に加入していたので、それをそのまま「塩漬け」にしたくないという気持ちから継続しようと思ったのがきっかけでした。実際には、掛け金の全額が所得控除になるという大きなメリットがあります。
生命保険は全額損金算入できる
今回参加したセミナーで新たに知ったことが、法人だと「(種類などの決まりはあるが)生命保険の掛金は全額損金扱いにすることができる」ということです。経費として認められるので、それによって退職金の原資作りに利用できるのです。
役員報酬、いわゆる給与金額を自分で決めることができるのが、法人なりのメリットでもあります。しかし、その一部を生命保険にあてて、将来の資金として貯めることができます。
個人事業主だと、法人には存在している退職金制度に相当するものが全く無いので、これは法人成りによるメリットだと思いました。
法人成りのタイミングは、売上を基準にするだけでは不十分
個人事業主は利益(所得)が高くなればなるほど、所得税もそれに即して増えていきます。そのため、「年間売上がXX円以上になった時」「節税のために」といった視点で語られているWebサイトが多いですが、その視点だけだと不十分のようです。少なくとも、今回のセミナーにてそのような確信を持ちました。
法人成りは、経費があまり発生しない(≒在庫の仕入れや店舗への投資などが無い)エンジニアは、特に検討した方がよいとのことです。「売上-経費」が利益(所得)となり、それに基づいて所得税が決定するので、「経費があまり発生しない=ほとんど所得になる=所得税が高くなる」からだそうです。
こういったセミナーはめったに受ける機会がなかったので、そういう点でとても参考になりました。まずは、しっかり事業を継続しつつ法人成りも検討していきたいと思います。
<追記>
2018年2月に法人化しました。